子供の中には心身の成長に問題がないにもかかわらず、特定の分野に限って極端に能力が劣ってしまう子供もいる。学習障害と呼ばれるこの発達障害は、脳に何らかの悪影響が出ていることが原因とされており、現代医学ではハッキリとは解明されていないのが現状だ。
保護者の中には障害という単語から深刻な問題と捉えてしまう人もいるが、学習障害はしっかりと理解してケアをすれば克服することはできる。いくつかあるタイプの中で、比較的多いと言われるのが読字障害だ。文字通り仮名の音読スピードが遅い、読んでいる内容について理解できないなどの症状がある。
読字障害は、まず文字を読む早さを通常のスピードに戻すことが基本だろう。1文字ずつ読むことから始めて、徐々に続けて読む文字数を増やしていくことがポイントだ。内容の理解は大人が音読して、その度に子供へ説明することでスムーズに理解できるようになる。
そのほか、読字障害と並ぶ発達障害として知られるのが書字障害だ。こちらは読字とは対照的に、文字のバランス、助詞の活用など書くことに問題がある障害となる。文字のバランスを整えるには、なぞり書きの反復が有効だ。
ある程度慣れてきたら、本や新聞などの活字を模写して徐々にステップアップしていくと、ストレスなく改善できるだろう。書字障害を抱える子供の中には、読字が苦手なケースも少なくない。この場合は、先に読字を改善すると、自然と書字も克服されることがある。